アレルギー疾患やアトピー性皮膚炎を持つ人の多くは、乾燥や湿疹により肌が荒れている印象があります。一見すると、アレルギーやアトピーが原因で肌が荒れているように思えますが、実は逆なのです。肌が荒れることで、アレルギーやアトピーが発症しやすくなるのです。
肌が荒れている状態では、アレルゲン(抗原)が皮膚から侵入しやすくなり、アレルギー反応を引き起こしやすくなります。これを専門用語で「経皮感作」と呼びます。健康な肌は、角質層と皮脂膜によるバリア機能で守られており、アレルゲンの侵入を防いでいます。しかし、乾燥や湿疹などで肌が荒れると、このバリア機能が低下し、アレルゲンが皮膚の中に入り込みやすくなるのです。
「経皮感作」が引き起こす問題
「経皮感作」は、乳幼児期の肌荒れとも密接に関係しています。乳児湿疹やアトピー性皮膚炎などの肌荒れが改善されないまま成長すると、食物アレルギーや気管支喘息、アレルギー性鼻炎など、様々なアレルギー疾患を引き起こす可能性が高くなります。この現象は「アレルギー・マーチ」と呼ばれ、早期の診断と介入が重要視されています。
実際、新生児期からしっかりと保湿をすることで、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上減少するという研究結果も報告されています。アレルギー疾患を予防するためには、特に生後1〜2か月の乳児期の肌荒れ対策が重要なのです。
「経皮感作」の予防と対策
「経皮感作」を防ぐためには、日頃からのスキンケアで肌のバリア機能を整えることが大切です。湿疹やすり傷、掻き傷などがある場合は、まずは皮膚科で適切な治療を受けましょう。その後は、保湿を中心としたスキンケアを心がけてください。
化粧水だけでは不十分で、肌のバリア機能を高める成分を含んだ製品を選ぶことが重要です。敏感肌の場合は、パッチテストを行って肌に合うものを見極めましょう。理想的には、朝晩の全身保湿が望ましいですが、難しい場合は顔と手から始めるのもよいでしょう。外部に常にさらされている顔と手は、「経皮感作」が起こりやすく、ダメージを受けやすい部位だからです。
ミネラル摂取の重要性
スキンケアに加えて、バランスの取れた食事からミネラルを摂取することも肌の健康維持に欠かせません。亜鉛やセレン、銅などのミネラルは、肌の新陳代謝や修復に関わる重要な栄養素です。これらのミネラルが不足すると、肌のバリア機能が低下し、アレルギーやアトピーのリスクが高まります。
ミネラルを多く含む食品には、seafood(魚介類)、nuts(ナッツ類)、seeds(種子類)、leafy green vegetables(緑黄色野菜)などがあります。バランスの取れた食事を心がけ、必要に応じてサプリメントで補うのも一つの方法です。
まとめ
肌荒れは、アレルギーやアトピーの原因となる「経皮感作」を引き起こす可能性があります。「経皮感作」は、乳幼児期の肌トラブルとも関連が深く、アレルギー疾患予防のためには早期からのスキンケアが重要です。日頃から肌のバリア機能を整える保湿を心がけるとともに、バランスの取れた食事でミネラルを摂取することで、肌荒れを防ぎ、アレルギーやアトピーのリスクを減らしていきましょう。
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